Azure IoT Edgeデバイスとして利用が可能なYahboom製のNVIDIA Jetson Orin NX 開発キットですが、初期状態にOSを再構築した際、マニュアル通りに進めてもうまくいかず、かなり苦労しました。備忘録として、私が試した方法について書き留めておきたいと思います。
作業用の別PC(Windows 11)に、SSDをUSB接続した状態での作業になります。作業ではディスクの初期化などを行うため、対象デバイスを間違ってSSD以外を選択してしまった場合には、最悪は作業するPCのシステムを壊してしまい、PCが起動しなくなるリスクもあるため、自己責任で十分に気をつけて作業してください。
基本的には、Yahboom社が提供しているこちらの手順ページに従って進めます。
まずはSSDの初期化です。[2.5 Re-write system image]に記載された手順に従います。推奨されているDiskGeniusというディスク管理ツールを使う例で説明します。
DiskGeniusを起動して、SSDに対応するHDを選択します。下図ではHD1を選択しました。


削除して問題ないかの確認ダイアログが表示されるので、問題なければ[Yes]をクリックしてください。

下図がHD1の全パーティションが削除された状態です。

HD1を選択した状態で、ウィンドウ上部のツールバーで[Create New Partition]をクリックします。

表示されたダイアログで下記のように[Align to Integral Multiple Sections]を選択します。



フォーマットの確認ダイアログが表示されるので、問題なければ[Yes]をクリックします。

下図が無事にexFATでのフォーマットまでが完了した状態です。

以上で、SSDの初期化作業は完了です。
次にOSイメージの書き込みです。[2.2 SSD writing system] に従います。推奨されているWin32DiskImagerというイメージ書き込みツールを使う例で説明します。
こちらの手順ページにおいてYahboom社が提供しているOSイメージをあらかじめダウンロードしておきます。ここではJetson_Orin_NX_16G_20240905.imgをダウンロードしました。
Win32DiskImagerを起動します。

Image FileとしてダウンロードしたJetson_Orin_NX_16G_20240905.imgを指定します。Deviceとして上記でフォーマットしたSSDがアサインされたドライブを指定します。準備ができたら[Write]をクリックします。

書き込みの確認ダイアログが表示されます。問題が無ければ[Yes]をクリックします。

以上でSSDの再構築手順は完了です。