yoossh’s diary

Microsoft MVP for Internet of Things の yoossh です。Windows系コンピュータビジョンや組み込みシステム、Azure IoTに関連するトピックスをお届けします。

Yahboom製のNVIDIA Jetson Orin NX 開発キットを再構築する

Azure IoT Edgeデバイスとして利用が可能なYahboom製のNVIDIA Jetson Orin NX 開発キットですが、初期状態にOSを再構築した際、マニュアル通りに進めてもうまくいかず、かなり苦労しました。備忘録として、私が試した方法について書き留めておきたいと思います。
作業用の別PC(Windows 11)に、SSDをUSB接続した状態での作業になります。作業ではディスクの初期化などを行うため、対象デバイスを間違ってSSD以外を選択してしまった場合には、最悪は作業するPCのシステムを壊してしまい、PCが起動しなくなるリスクもあるため、自己責任で十分に気をつけて作業してください。
基本的には、Yahboom社が提供しているこちらの手順ページに従って進めます。
まずはSSDの初期化です。[2.5 Re-write system image]に記載された手順に従います。推奨されているDiskGeniusというディスク管理ツールを使う例で説明します。
DiskGeniusを起動して、SSDに対応するHDを選択します。下図ではHD1を選択しました。
まず最初にSSDの全パーティションを削除します。HD1を選択した状態で、右クリックして表示されたメニューで[Delete All Partitions]を実行します。
削除して問題ないかの確認ダイアログが表示されるので、問題なければ[Yes]をクリックしてください。
下図がHD1の全パーティションが削除された状態です。
HD1を選択した状態で、ウィンドウ上部のツールバーで[Create New Partition]をクリックします。
表示されたダイアログで下記のように[Align to Integral Multiple Sections]を選択します。
下図の通りFile System Typeとして[exFAT]を選択します。[OK]をクリックするとパーティションが作成されます。
下図がパーティションが作成された状態です。次にツールバーで[Format]をクリックします。
フォーマットの確認ダイアログが表示されるので、問題なければ[Yes]をクリックします。
下図が無事にexFATでのフォーマットまでが完了した状態です。
以上で、SSDの初期化作業は完了です。
次にOSイメージの書き込みです。[2.2 SSD writing system] に従います。推奨されているWin32DiskImagerというイメージ書き込みツールを使う例で説明します。
こちらの手順ページにおいてYahboom社が提供しているOSイメージをあらかじめダウンロードしておきます。ここではJetson_Orin_NX_16G_20240905.imgをダウンロードしました。
Win32DiskImagerを起動します。
Image FileとしてダウンロードしたJetson_Orin_NX_16G_20240905.imgを指定します。Deviceとして上記でフォーマットしたSSDアサインされたドライブを指定します。準備ができたら[Write]をクリックします。
書き込みの確認ダイアログが表示されます。問題が無ければ[Yes]をクリックします。
以上でSSDの再構築手順は完了です。
再構築したSSDをJetsonに接続して電源を入れるとまっさらな状態でubuntuが起動するはずです。